【二子玉川 柳小路と花街】「原価でお酒を提供する居酒屋」と「二子玉川にあった花街」:原価ビストロBAN/玉川三業組合地
- 2022/10/06
- 10:07
今回は、二子玉川の柳小路にある、原価でお酒を提供する居酒屋「原価ビストロ」のご紹介です。
また、「原価ビストロBAN」がある柳小路には、かつて世田谷区に唯一存在した花街がありました。この花街についても書いてみます。
二子玉川のレストラン・カフェとしては、『【二子玉川】「おねぎやで葱を極める」と「おいものスイーツ」』に続く第11弾となります。
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(柳小路)
二子玉川には、「柳小路」という一角があります。
地図で示すと以下の通りで、
風情を感じさせるグルメ街・柳小路の街並みです。
後述しますが、この「柳小路」のある場所はかつては花街で、どことなくその面影を残しています。
また、この「柳小路」では、玉川高島屋やライズにあるレストラン・カフェよりも割安感があります。
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(原価ビストロBAN)
ビルの2階にある「原価ビストロBAN」の外観です(世田谷区玉川3-9-2 土屋ビル2階)。
店内の様子です。
お店の方から、『お酒が原価なので「入場料2時間 500円」がかかります。』という説明がありました。
スマホに価格表のアプリをダウンロードして注文します。
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まず、どれほどお酒が安いか見てみましょう。
77円(税込み)の赤ワイン、白ワイン。
やや高めの赤ワイン、白ワイン。それでも165円。
バージンモヒート(88円)、
シャリーテンプル(77円)、
ぶどうジュース(165円)、
メニューで見るとこんな感じです。
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別途注文した料理です。
シーザーサラダ(650円)、
牛タンのカルパッチョ(1500円)、
ローストビーフ(100グラム。2350円)、
料理はどれもとても美味しいのですが、料理が出てくるまで時間がかかり、お酒をあまり飲まない私たちとしてはやや手持ち無沙汰になりました。
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(二子玉川に存在した花街と阿部定事件)
二子玉川(当時は「玉川」)は、かつて世田谷区に唯一存在した三業地(さんぎょうち)(※)がありました。
昭和10年頃は花街としてにぎわっていたそうですが、今ではその当時の面影はほとんど失われてしまいました。
(※)三業地(さんぎょうち)とは、①待合茶屋(待合)・②芸妓(芸者屋・置屋)・③料理屋の三業種が営業を行う地域のことです。
昭和9年(1934年)の地図の「玉川三業組合地」と書かれている右下あたりが現在の柳小路になります。また、周辺は水田地帯が広がっていました。
(出典:「世田谷区文化財調査報告集(15)」を筆者が加工)
また、昭和11年(1936年)に発生し猟奇的な殺人事件として話題となった「阿部定事件」の当事者たち(阿部定と愛人で被害者の石田吉蔵)は、事件の直前に玉川三業地の待合「田川」に宿泊していたということです(世田谷区文化財調査報告集(15) 37ページ)。
下の写真は、阿部定事件を報じる当時の新聞記事。
(出典:Wikipedia)
柳小路を歩いているとそれとなく艶やかな雰囲気があるのですが、花街の雰囲気が今でも残っているせいかもしれません。
二子玉川にかって存在した花街については、その痕跡が他の場所に残っているのですが、別の機会に(「二子玉川にあった花街の痕跡~二子玉川界隈散策シリーズ(4)」)詳しく書く予定です。
参考記事:花街関連の記事としては以下の記事があります。
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次回の二子玉川のレストラン・カフェの記事は「【二子玉川】鉄工所をリノベしたお洒落なレストラン:ソウルツリー」です。
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