「広尾の旨い洋食屋」と「笄川」:笄軒/笄橋/笄小学校
- 2021/10/05
- 08:22
今回は、広尾・麻布散策をしていた時に入った洋食屋「笄軒」(こうがいけん)のご紹介です。
「笄」(こうがい)とは、「髪を掻き揚げて髷を形作る装飾的な結髪用具」(Wikipedia)のことですが、
何故このような珍しい名前なのかについては、食事後、この界隈を散策してその由来について調べてみます。
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(笄軒)
広尾駅前の大通りは「外苑西通り」ですが、
その「外苑西通り」から少し入った場所に「笄軒」(こうがいけん)があります(港区西麻布4-6-5 協立興産西麻布ビル 1F)。
階段を上ると入口があります。
室内の様子です。
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私はランチメニューを見ながら、「メンチカツ(デミグラソース添え)」を注文しました。
お店の方に、「この界隈の昔の地名は笄町(こうがいちょう)だったが、その名前を使ったのか」「そうであれば昔からある古いレストランなのか」と尋ねたところ、
「5年ほど前に開業した新しいレストランだが、昔の地名にあやかって笄軒とした」との回答がありました。
昔の地名を大事にしていることをうれしく思い、これから出てくる食事が楽しみになりました。
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まず運ばれてきたスープです。
次に、メンチカツとライスが運ばれてきました。ライスはお替わり自由だそうです。
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大変美味しいメンチカツでしたので、次はコーヒー(ランチサービスで200円)と笄軒名物と書かれていた「バスクチーズケーキ」(600円)を注文しました。
運ばれてきたコーヒーと
バスクチーズケーキです。メープルシロップと塩(皿の上の白い粉)が添えられています。
お店の方が最初はチーズケーキだけを味わって、塩またはメープルシロップをつけてみてくださいとアドバイスがありました。
チーズケーキだけ、塩、メープルシロップとそれぞれ違った味わいがあり、3回味わうことができました。
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(笄町(こうがいちょう)を探して広尾・麻布散策)
上述したように、この付近のかつての地名は「麻布笄町」だったのですが、
その名残は「笄小学校」、
「笄公園」などに残されています。「笄公園」の文字は消えかかっていますが、うっすらと「笄公園」と書かれています。
「笄公園」には「公園附近沿革案内」と「麻布地区旧町名由来版」が置かれていて、
「笄町」の由来の説明が書かれています。
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その説明版によれば、
「今はなくなった笄橋にちなんで笄町」となったこと、
「天慶の乱(939年)のとき。源経基が帯びていた刀の笄を与えて川を渡ったという伝説や国府方(こうがた)が笄になったとか、甲賀組、伊賀組のなまりとか諸説ある」と書かれています。
冒頭で書いたように、「笄」とは「髪を掻き揚げて髷を形作る装飾的な結髪用具」とのことです(Wikipedia)。
下の写真は日本刀の付属品としての笄(こうがい)です。
(出典:Wikipedia)
また、地名の由来となった笄橋のあった場所は下の写真の十字路の場所ですが、残念ながら何の説明版も置かれていません。
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