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古関裕而の旧宅跡~代田・代沢散策(2):齋田記念館/齋田家長屋門/羽根木公園


小田急線・世田谷代田駅から出発して、NHKの連続テレビ小説「エール」のモデルとなった作曲家・古関裕而の妻が通った「帝国高等音楽学校跡」や「東京農大アンテナショップ」を見てきました。

今回は、古関裕而の暮らした一番目と二番目の旧宅跡を訪れた後は梅ヶ丘まで歩き、梅林で知られる「羽根木公園」などを散策します。


(※)他の芸能人・著名人関係の記事については、「芸能人・著名人関連のカテゴリ」がありますので、ご関心のある方はこちらを御覧ください。




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(古関裕而の一番目と二番目の旧宅)


NHKの連続テレビ小説「エール」のモデルとなった古関裕而は世田谷区の代田地区に約半世紀居住し、三回転居したのですが、前回の記事で歩いた「代田八幡神社」付近に最初と二番目の自宅がありました。
古関裕而の1番目と2番目の自宅場所 代田・代沢散策2
(出典:「下北沢文士町文化地図」の一部を拡大し筆者が加工)


下の写真は、古関裕而・金子夫妻が「代田八幡神社」付近に住んでいた頃の写真です。
古関裕而夫妻 世田谷八幡神社近く 代田・代沢散策2
(出典:「下北沢文士町文化地図」)


ただし、NHKの連続テレビ小説「エール」では古関裕而が代田に住んでいたことは全く触れていません。




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下の2つの写真は、窪田正孝演じる古関裕而(テレビでは「古山裕一」)が受け取る封筒と召集令状ですが、住所は「世田谷區新屋町一丁目六一五」と存在しない架空の住所となっています。      
エールでの自宅住所2 代田・代沢散策2
(出典:NHKの連続テレビ小説「エール」)


エールでの自宅住所1 代田・代沢散策2
(出典:NHKの連続テレビ小説「エール」)


当時の代田は東京郊外の辺鄙な場所で、連続テレビ小説「エール」に出てきたような洒落た喫茶店や屋台がある場所ではありませんでした。

このような舞台設定から、実際に住んでいた「代田」が無視されたのかもしれません。

古関裕而が一番目と二番目に居住したこの地区での期間は昭和10年(1935年)頃から同24年(1949年)頃で、

戦前は「船頭可愛や」や軍歌、戦後は「とんがり帽子」、「長崎の鐘」という平和的な歌曲を作曲した充実した時期でした。

古関裕而は、前回の記事で訪れた「代田八幡神社」や「富士見橋」を歩きながら作曲したのかもしれません。




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(齋田記念館)(齋田家長屋門) 


「代田八幡神社」が接する環状七号線を南に下っていくと、「齊田記念館」があります(世田谷区代田3-23-35)。
齊田記念館入口 代田・代沢散策2


齋田家は、木曽義仲の老臣の中原兼遠が遠祖と伝えられ、中世には世田谷城主・吉良氏の家臣となり、天正18年(1590年)、吉良氏没落後にこの地に土着・帰農し、代田村開発の中心となった「代田七人衆」と呼ばれる旧家の一つです。

この「齊田記念館」では、齊田家が尽力した茶業に関する資料や齊田家が輩出した画家や文人に関する資料が展示されています。
齊田記念館 展示 代田・代沢散策2


また、「齊田記念館」の奥には約千五百坪の敷地に約百五十坪の建物を有する齋田家があります。個人が使用しているので中には入れませんが、

大きな表門を見ることができます。
斎木記念館 表門 代田・代沢散策2


参考記事:碑文谷にある有力一族の角田家の長屋門については、「【碑文谷】芸能人の自宅を探訪しながら、碑文谷・柿の木坂・野沢を散策(3)」で書いたことがあります。




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(北沢川緑道⇒梅ヶ丘駅)


この「齊田記念館」を少し北上すると、「宮前橋」のある北沢川緑道があります。
北沢川緑道 代田・代沢散策2


残念ながら「宮前橋」の当時の欄干は緑道整備の過程で取り除かれ、新しい欄干が設置されています。緑道整備もいいですが、昔からある遺構は残しておいて欲しかったと思います。

前回の記事で掲載した北沢川跡(北沢川緑道)とこの付近の位置図は以下の通りです。
地図 代田・代沢散策2
(出典:北沢川緑道に置かれていた地図を筆者が加工)


なお、この位置図には、「北沢川文学の小路」のサブタイトルで、代田から代沢にかけての区間1Kmに多くの歌人、作家、詩人たちが散策した場所だと書かれています。
代田・代沢散策2文学者が多いとの記述 


後半の記事で書きますが、この界隈には、このような歌人・作家・詩人に加え、中島みゆき・音丸(本名:永井 満津子)、古関裕而、服部克久など音楽に関係する芸術家の自宅があります。




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(「梅ヶ丘」の由来)(羽根木公園の梅林)


この北沢川緑道を「梅ヶ丘駅」(下の写真)方向に歩いてみます。
梅ヶ丘駅 代田・代沢散策2


「梅ヶ丘駅」近くには「羽根木公園」があります。
羽木公園 代田・代沢散策2


ここにある「梅林」では約650本の梅が植えられており、毎年2月の梅の時期には「せたがや梅まつり」が開催されます(しかし、今年は新型コロナにより中止となりました)。




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この「梅林」にある下の紅白一対の梅は、太宰府天満宮から寄贈された「飛梅」の分身です。
羽木公園 太宰府天満宮から寄贈された「飛梅」の分身 代田・代沢散策2


「梅ヶ丘」の地名はこの「梅林」に由来するかと思えばそうではなく、「梅ヶ丘」の地名にちなんで昭和42年(1967年)に55本の梅が植樹されたことが始まりだそうです。

それでは「梅ヶ丘」の由来はどうかというと諸説あり、

「地元の有力な地主の家紋が梅をかたどったこと、あるいは地主の庭に見事な梅の花を咲かせる梅の木があったことに由来する」、「かつて麦畑の中に古がありあり、古墳にちなむ『埋ヶ丘』に由来する」などがあり、はっきりとしたことは分からないようです。




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(美登利寿司総本店)


梅ヶ丘には、安くてうまいと評判の「美登利寿司総本店」があります(世田谷区梅丘1-20-7)。
美登利寿司総本店 代田・代沢散策2


下の写真は玉川高島屋にある支店の「美登利寿司」で、いつも混んでいますが、梅ヶ丘にある総本店は比較的すいています。
美登利寿司 二子玉川店 代田・代沢散策2

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次回の記事では梅ヶ丘から代田に戻り、芸能人・著名人の自宅を探訪します。


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カツQ

Author:カツQ
リタイアして8年です。会社勤めの時にはなかなか作れなかった自由な時間を得て、主に東京散歩と株式投資で過ごしています(加えて、家事手伝いも)。
東京散歩は健康維持も兼ねながら、歴史や地形・古道・暗渠を通して見た街角散歩をしています。東京の奥深さを少しでも伝えたいと思っています。
投資家としては、ファンダメンタル分析がろくにできず、メンタルも弱いダメ投資家ですが、踏ん張って自分なりの投資(損切りしない株式投資)のやり方を探しています。

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