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三田用水跡を上流から散策~三田用水跡・暗渠散策(1)


環状4号線の建設で失われる可能性のある、港区白金台の三田用水跡(三田用水の下流部分)を散策しましたが、

今回は、三田用水の上流部分から三田用水跡(暗渠)を散策してみたいと思います(8回にわたる記事を予定)。

当初は「東京散歩(古道・暗渠)のカテゴリ」に入る「暗渠散歩」を考えていましたが、

三田用水は東京の高台にある高級住宅街を通っており、芸能人・著名人の自宅探訪もしますので、今後掲載するいくつかの記事は「芸能人・著名人関連のカテゴリ」(※)に入る予定です。


(※)芸能人・著名人関係の記事については、「芸能人・著名人関連のカテゴリ」がありますので、ご関心のある方はこちらを御覧ください。


また、番外編として次の3つのシリーズ(記事)を予定しています。






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(三田用水とは)


三田用水は、寛文4年(1664年)に玉川上水の分水(三田上水)として開削され、

亨保9年(1724年)からは農業用水として使われていましたが、

明治以降は、目黒火薬所や日本麦酒醸造会社(ヱビスビール。サッポロビールの前身)のための工業用水としても利用されていました(下の写真は、恵比寿にあった「日本麦酒醸造会社」)。
日本麦酒醸造会社 三田用水跡散策1
(出典:めぐろ歴史資料館。写真撮影は許可を得て撮影しています)


戦後は、利用の減少が進み、昭和49年(1974年)に三田用水は廃止されました。

区間の多くが、淀橋台の渋谷川水系と目黒川水系の間の稜線(尾根道)を流れていて、散策していて楽しいところです。
三田用全図 三田用水跡散策1
(出典:『東京「暗渠」散歩』洋泉社 本田創著 215ページ。筆者が加工)


なお、三田用水のような人工の河川と自然の河川の違いについては、「失われゆく三田用水遺構を歩く~港区白金台・三田用水跡(1)」をお読みください。



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(笹塚駅から出発)


京王電鉄の笹塚駅(渋谷区)から出発します。
笹塚駅 三田用水散策1


笹塚駅の南口を出て右手に行くと、下の写真のような「南ドンドン橋」と刻まれた石碑があります。
南ドンドン橋 三田用水跡散策1


裏には欄干の跡のような穴が2つ空いていて、橋の親柱と考えられます。

この笹塚駅南口には、玉川上水跡に作られた緑道があるのですが、
笹塚駅前緑道 三田用水跡散策1


下の地図のように急カーブを描いています(下の地図は駅前に置かれた地図を筆者が加工したもの)。
笹塚駅前地図 三田用水跡散策1


この急カーブするところで水が激しく当たってドンドンと音がしたとか、

あるいは、ここに堰があって、そこから流れる水の音がドンドンと聞こえたとも言われています。



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(水面が現れる)(三田用水取水口跡)


この緑道を少し歩くと、開渠(水面の見える川)になっていて、
開渠 三田用水跡散策1


玉川上水の案内板が置かれています。
玉川上水案内板 三田用水跡散策1


昔の風景をとどめているのどかな光景ですが、住民の要望で暗渠化されなかったそうです。

この玉川上水を右手に見ながら歩いていくと、三田用水取水口跡があります。現在は塞がれていて石の階段が設置されています。
三田用水取水跡 三田用水跡散策1



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(三田用水路跡を散策開始)


ここが三田用水の始点になりますが、ここから三田用水路跡(暗渠)を散策します。

左手には玉川上水跡の緑道があり、その横の小道を歩きます。
玉川上水跡緑道 三田用水跡散策1


実際はこの小道の右側を三田用水が流れていたのですが、家が建っていますのでその脇の道を歩きます。



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公的機関によって管理されていた「玉川上水」は公園になるなどして、その痕跡を残している場所が多いのですが、

「三田用水」は水利組合という民間組織によって運営されていたため、「三田用水」廃止後は売却され開発が進みました。

したがって、「玉川上水」と比べ「三田用水」は遺構・痕跡が少ないのが特徴です。

このため、これからの記述は「と思われる」「と推測される」という記述が多くなります。



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しばらく歩くと、十字路がありますので、右に曲がります。
十字路を右に曲がる 三田用水跡散策1


このような宅地の中に三田用水が流れていたはずですが、その痕跡は見当たりません。
途中の家 三田用水跡散策1


目の前の十字路を左に曲がります。
十字路を右に曲がる 三田用水跡散策1


途中に、下の写真のようなカーブする場所がありますが、ここに三田用水が流れ、私たちが歩いている道に合流しました。
合流していた 三田用水跡散策1



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この先は、「井の頭通り」に三田用水跡は分断され、その先の道につながっていす。
井の頭通りにぶつかる 三田用水跡散策1


信号を渡って向かい側に行きます。
信号を渡る 三田用水跡散策1


信号を渡って向かい側に行くと、北沢中学校第2校舎(旧北沢小学校)の脇に「山下口分水」跡があります。
山下口分水跡 三田用水跡散策1


三田用水には、このような分水が多くあり各地の農業用水などとして使われていました。

☆☆☆

次回は、ユニクロ・柳井社長の邸宅やイスラム教寺院を探索しながら、引き続き三田用水跡を散策します。


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プロフィール

カツQ

Author:カツQ

リタイアして8年です。会社勤めの時にはなかなか作れなかった自由な時間を得て、主に東京散歩と株式投資で過ごしています(加えて、家事手伝いも)。

東京散歩は健康維持も兼ねながら、歴史や地形・古道・暗渠を通して見た街角散をしています。東京の奥深さを少しでも伝えたいと思っています。

投資家としては、ファンダメンタル分析がろくにできず、メンタルも弱いダメ投資家ですが、踏ん張って自分なりの投資(損切りしない株式投資)のやり方を探しています。

X(旧ツイッター)にも投稿しています。X(旧ツイッター)のリンク先は、https://twitter.com/QQkatsu525

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