私の投資スタンス(2):欲望と恐怖/損切り/株主優待の意義
- 2021/01/19
- 09:07
今回は、前回の「私の投資スタンス(1):逆張り投資」の続きとして、
投資における「恐怖と欲望」、「損切り」、「株主優待の意義」について考察し、
さらに、私の投資方針である「損切りしない株式投資」が最終的にどうなるのかについて書いてみたいと思います。
下の写真は、夜に撮影した東京証券取引所。
なお、投資関連の記事は本記事で一旦終了し、次回からは東京散歩とグルメ関連を中心とした記事を掲載します。
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(欲望と恐怖:投資の成功のために人間性を捨てることができるか?)
私は、株式投資の前にFX投資を行っていました。
そして、FX投資をしながら、投資は「欲望と恐怖」を(人間の本性に逆らうようなやり方で)上手にコントロールしなければできないことを心底思い知りました。
「欲望と恐怖」を上手にコントロールできる投資家は「損小利大」を上手く行うことができますが、
私のように欲深く、気の弱い人間は(^^;
「欲望と恐怖」をコントロールできず、「損大利小」が続いていきます。
『「「欲望と恐怖」とどう付き合うか(株式・FX相場)』でご紹介した、「デイトレード」(日経BP社。オリバー・ベレス、グレッグ・カプラ著)は、
「欲望と恐怖」という人間が持つ根源的な感情をコントロールして投資すること(ある意味で「非人間的」にならなければ投資は成功しないこと)を書いた良書で、FX投資をしていた時に何度も読みました。
同書には、
「取引で成功するためには人間性を捨てなければならない」(86ページ)
「安心や満足は、何か間違っていることをしている兆候である」(86ページ)
「正しい行動はしばしば苦痛を提供し、間違った行動はしばしば一時的な快楽を提供するのである」(87ページ)
など、投資の成功のためには人間の本性とは逆のことをしなければならないことを随所で指摘しています。
成功した投資家はこの本を推薦しますが、私には「向いていない」「できない」ことがよく分かりました。
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そこで、試行錯誤しながら行き着いたのが、
① 信用取引はせず、現金取引のみとし、
② 中長期保有に徹し、
③ 含み損が続いたら、配当と株主優待をもらいながら、のんびりと楽しく保有し続ける
という方法です。
この投資方法は、後述するように「時間のロス」と「新たな投資チャンスの喪失」、したがって「短期間で大きな金儲けはできない」というデメリットはありますが、私の性格に合うものと考えています。
下の写真左は「欲望を引き起こす弓を持つ神」、写真右は「Fear(恐怖)」と題する絵(どちらも出典はWikipedia)
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(広義の損切り)
私の投資方針である「損切りしない株式投資」は、
株価が一定の範囲の中で循環的に上下することを前提にしたものですので、何らかの理由により株価が下方にブレイクし、下方で循環的な動きをするようになると機能しなくなります(このことについては本記事の末尾で取り上げます)。
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よく言われるように、損切りは最小に、利確は最大にという「損小利大」が理想ですが、
これは「言うは易く行うは難し」で、なかなかできるものではありません。
そこで、私の性格に合った投資方法として考えたのが「損切りしない株式投資」でした。
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通常、損切りは株価の損切りを指します。
私は株価の損切りは原則としてしない方針ですが、
株価が下落した場合には株価が戻るまで待たなければならないという「時間のロス」があり、
さらに、「時間のロス」だけでなく、投資資金の塩漬けによる「新たな投資機チャンスの喪失」を犠牲にした投資方法であるとも言えます。
このような観点からは、私の投資方法は「狭義の損切り」はしないが、「広義の損切り」はしていることになります。
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(株主優待の意義)
株主優待は日本独特の制度だそうですが、正統派の投資家の方々からは極めて評判が悪く、「正常な相場システムを破壊する」、「投資環境を良くするためには株主優待は廃止すべきだ」など散々の言われようです。
正統派投資家の方々の主張も分からないではないですが、
私としては、むしろ株主優待は投資を楽しむ副次的な価値と捉え、含み損を抱えながら株の長期保有をする際の、心理的ストレスの緩和材料として考えればいいと思っています。
したがって、株主優待は株を楽しむための手段であって目的ではなく、
優待の権利確定前になると証券会社や金融雑誌で優待銘柄特集を組んで、優待好きの投資家を煽りますが、手段と目的が逆にならないよう、当該企業の中身や株価の動きを精査することは大事だと思います。
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(「損切りしない株式投資」は最終的にどうなるのか?)
上で述べたように、
私の投資方針である「損切りしない株式投資」は、
株価が一定の範囲の中で循環的に上下することを前提にしたものですので、何らかの理由により株価が下方にブレイクし、下方で循環的な動きをするようになると機能しなくなります。
例えば私の保有銘柄である【JT】日本たばこ産業(2914)は、これに当てはまり、大きな含み損を抱えて私のポートフォリオの大きな負担になっています。
前回の記事の「広義の逆張り投資」の項目で書いたように、
もしかしたら、完全民営化の可能性により、経営の自由度が増し成長株として期待できるようになるかもしれませんし、
子会社の鳥居薬品株式会社(4551)が世紀の大発見をして、親会社である【JT】日本たばこ産業(2914)の株価が急騰するかもしれません。
下の写真は、中央区日本橋にある鳥居薬品株式会社の「トリイ日本橋ビル」と港区虎ノ門にある「JT本社ビル」。
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しかし、これはあくまで希望的観測で、このまま株価が低迷し続ける可能性も十分あります。
幸い【JT】日本たばこ産業(2914)は高配当なので、この高配当が長期的には含み損を相殺することになり、その時点で売却を考えるかもしれません。
また、その前に現金が必要になり、損を承知で売却するかもしれません。
いずれにしても、リスクのない株式投資はないので、楽しみながら、かつ中長期的には損をしないように株式投資を続けていきたいと思っています。
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冒頭で書いたように、投資関連の記事は本記事で一旦終了し、次回からは東京散歩とグルメ関連を中心とした記事を掲載します。
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