【JT】日本たばこ産業(2914)をチャートで分析する(2):36万円の壁と今後の株価の動向
- 2018/05/16
- 18:34
JTの株価については、一喜一憂して見ないようにすることが大事だと思います。
例えば、東京都が「煙のない五輪」を目指すと発表した途端、JTの株価が急落したことがありましたが、このような些細な動きには左右されないことです。
JTが4日続落している。一時は前週末比31円50銭(1.1%)安の2860円50銭と3月26日以来およそ1カ月ぶりの安値を付けた。東京都が20日、罰則付きの受動喫煙防止条例の骨子案を発表。2020年の東京五輪で「煙のない五輪」を目指し、国の法案よりも規制対象を広くする。低迷が続く国内のたばこ売り上げ減少に拍車がかかるとの見方から売りが出ている。
(2018年4月23日付け日本経済新聞より)
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損切りしない株式投資(6):チャート分析で、「株価は欲望と恐怖」によって決まる、と書きましたが、このような些細なイベントで株価が急落することは、投資家がファンダメンタルズではなく「欲望と恐怖」で動く例だと思います。
他方、「ESG投資」による機関投資家のシフトも言われていますが、こちらの方が深刻かもしれません。(「ESG投資」については下記の(注)を参照してください)
環境や社会に配慮した企業を評価する「ESG投資」に取り組む機関投資家が増えており、海外のたばこ事業を収益拡大のテコにする買収戦略に失望した売りが出ているもようだ。株式市場では「(非たばこ事業である)食品や医薬品などを柱にした事業拡大策でないと、長期的な収益成長は難しい」(いちよしアセットマネジメントの秋野充成上席執行役員)との声があった。
(2018年3月19日付け日本経済新聞より。太字は筆者)
これについては、私は何とも言えませんが、いくら「環境や社会に配慮する」といっても、投資は冷徹な面がありますので(特に機関投資家は冷徹に動くと思います)、最終的には自分の利益になる投資に落ち着くのではないでしょうか。
いずれにしても、私としてはシンプルで分かりやすいチャートで分析してみます。
(注)ESG投資とは、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)の頭文字をつなげたもので、これら3つの観点に配慮している企業を重視・選別して行う投資のことです。
(JTのチャートで見た分析)
2015年からのJTのチャートです(ド素人の作図ですので正確さに欠けますが、大まかな動きを見ていただきたいと思います)

今年の2月初めに急落するまでは、36万円が下値抵抗線になって株価が推移していました。約3年間この下値抵抗線が機能していましたので、結構強い抵抗線だったと思います。
「すかいらーく」の16万円の抵抗線は1年弱でしたので(「すかいらーく」をチャートで分析する(2)を参照)、これと比べてもJTの場合は強い抵抗線でした。
私は、JTの株価が36万円近くなるとちょこちょこ買っていましたので、前回書いたように、私のポートフォリオの中でも大きな割合を占めるようになり、結構なダメージになっています。
チャートの形を見ると心配な点もありました。上値がだんだん重たくなって下降気味になっていましたので、もしかしたらこの強い抵抗線を割るかもしれないとは思っていました。
前回の記事で「下がるべくして下がった」と書いたのはその意味です。しかし、これは後講釈であって、下値抵抗線を割ることができず反発して株価が騰がるシナリオもあったと思います。
いずれにしても、私の売買ルールでは「買い」だったこと、成長は見込めないが安定した銘柄であること、高配当であることから買い増しをしてきたわけです。
(今後の私の対応)
約3年間続いた強い下値抵抗線を割ったのですから、この抵抗線は強い上値抵抗線になるし、長期間続くのではないかと思っています。
したがって、ルールに従って長期間の含み損を覚悟してホールドし続ける覚悟です。幸い配当率は高いし、優待も年2回あるので、配当と優待をもらいながらのんびり保有します。
高配当がバッファーとなり極端な下落はないと思いますが、万一、このまま株価が低位のままで推移しても、高配当なので数年で損失はカバーできるため「まっ、いいか」という感じです(笑)。
「下がるべくして下がった」のならば「騰がるべくして騰がった」ということもあり得るのですから・・・・。
私の提示している「損切りしない株式投資」のルールがどれだけ機能するかの実験にもなりますね。
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