大井町の赤煉瓦遺構を探訪~ゼームス坂散策(2):清光院/日本ペイント明治記念館/旧大井町変電所
- 2020/02/12
- 08:43
前回の「高村智恵子終焉の地~ゼームス坂散策(1)」では、大井町駅からゼームス坂を下り、
高村智恵子終焉の地などを見てきました。
今回は、ゼームス坂散策の延長として、大井町にある赤煉瓦遺構群を探訪したいと思います。
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(天龍寺の煉瓦塀)
大井町界隈には煉瓦の名残を残しているところが意外と多いのですが、
前回の最後で訪問した天龍寺脇の煉瓦塀(下の写真)もなかなか見応えがあります。
この煉瓦塀の由来について記した案内板があるか探したのですが見つけられませんでした。
この界隈は日本における初期の工業地帯でしたので、その遺構かもしれません。
(清光院)
この煉瓦塀を通り過ぎると、右手に行く道がありますので、この道に入っていきます。
しばらく歩くと、下の写真のような太い木材を使った立派な冠木門のある「清光院」があります。
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清光院は、「しながわ百景」の一つに選定されている寺院ですが、
美しい唐門、茶室のある庭園は落ち着いた静寂さが漂う場所です。
また、ここには徳川家の譜代大名であった奥平家歴代の墓域があります。
特に、二代藩主家昌夫妻と姉の雲祥院の墓は3メートルを超す見事な五輪塔です。
なお、この「清光院」は後で訪れる「東海寺」の塔頭(たっちゅう)の一つでした(「塔頭」については「北鎌倉・円覚寺散策(2)」を参照)。
この先を行くと目黒川を渡って、「東海寺」があるのですが、私達は日本ペイントの「明治記念館」に行きたいので、来た道を戻ります。
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(日本ペイント 明治記念館)
来た道を戻ると、さきほどの煉瓦塀のある道(碑文谷道)にぶつかりますので、この道を右に曲がると、
下の写真のような「日本ペイント」の入口が見えてきます。
入り口脇には、「享保二十一年銘道標」が置かれています。
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この道標のある位置は、昔からほとんど変わっていないそうで、今まで歩いてきた道(碑文谷道)が昔からある古道であったことがわかります(「古道について(2):古道の特徴」を参照)。
さらに、敷地内には赤煉瓦の建築物である「明治記念館」がありますので、受付で入館手続きをして入ってみます。
「明治記念館」の外観です。品川区内の洋式建物として最も古いものです。
下の写真は館内の様子ですが、大変見応えがありました。
江戸時代の道標やこの煉瓦作りの建物がキチンと保存されていることで、「日本ペイント」が史跡を大事にする企業であることがよく分かります。
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(旧大井町変電所)
このように大井町界隈には、赤煉瓦の遺構が多いのですが、もう一つ重要な赤煉瓦の遺構があります。
それは、JR東日本総合車両センター内にある「旧大井町変電所」です。
JRの敷地内にあるため、柵越しでしか見ることができませんが、素晴らしい建築物です。
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この「旧大井町変電所」への行き方は次のとおりです。
「高村智恵子終焉の地~ゼームス坂散策(1)」でご紹介した、JR東口そばの「東小路」前にある線路脇の道をまっすぐ歩いていきます。
しばらくは上の写真のような飲食店が続きますが、
この飲食店街を通り過ぎると、左手に蔦で覆われた赤煉瓦の建物「旧大井町変電所」が見えてきます。
アーチ状の美しい窓と蔦でびっしりと覆われた北面部分です。
道路脇には見学用と思われるベンチが3つありました。
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次回以降の記事では島倉千代子が眠る東海寺大山墓所まで行ってみます。
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