日暮里・鶯谷の東側を散策(1):駄菓子問屋/善性寺
- 2019/06/29
- 08:39
日暮里・鶯谷の西側は、谷根千(谷中・根岸・千駄木)や東京国立博物館などがある上野公園があり、観光的に有名なエリアですが、
日暮里・鶯谷の東側もいろいろな見どころのある地域です。
今回は、この日暮里・鶯谷の東側を散策してみます。
老舗店が点在し、下町情緒豊かな和菓子屋・料理屋や戦前からのコリアタウンがある地域です。
また、鶯谷駅近くには、正岡子規終焉の地である子規庵などがある一方、風俗街があり、「聖」と俗」が混在したエリアになっています。
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(JR日暮里駅)
JR日暮里駅には、成田空港に直結する京成スカイライナーが接続しています。
京成スカイライナーの終点駅は京成上野駅ですが(下の写真)、
京成上野駅はJR上野駅との接続が悪いため、山手線との接続が良い日暮里駅での利用客が圧倒的に多く外国人観光客の姿も日暮里駅でよく見かけます。
また、東京都交通局が運営する舎人ライナーも接続しています。
この舎人ライナーの改札口外には(写真左)、日暮里に関する地図(写真右)などのパンフレットが置かれていますので、散策の前に入手しておくと便利です。
これらの日暮里に関する資料はJRの改札口には置かれていません。
舎人ライナーは東京都交通局によって運営されているため、東京都広報の一環としてここに置かれていると思われます。
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(大屋商店:駄菓子屋問屋唯一の生き残り)
日暮里駅東口を出ると、真向かいに大きな再開発ビルがあります。
かつてはこのビルの敷地に駄菓子の問屋が多くあったそうですが、今では2階にある「大屋商店」のみになりました。
店内の様子です。
TV番組でもよく紹介されているお店です。
お店の方から当時のいろいろなお話を聞かせていただきました。
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(太田道灌像と山吹の里伝説)
駅前のロータリーには大きな太田道灌像と山吹の里伝説にちなんだ娘の像があります。
ただし、ここの説明板にもあるように山吹伝説は、日暮里以外にも関東各地にあるようです。
(音無川の痕跡)
かつてこの付近には石神井川の分流として北区王子から流れていた「音無川」がありました。
現在は暗渠化されてしまっていますが、その痕跡を探しながら歩くと散策もより面白くなります。
その痕跡の一つが日暮里駅の南側にある消防署です。
「音無川出張所」と書かれていますが、かつて音無川がここに流れていたことを示しています。
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(善性寺)
消防署の音無川出張所脇にある、暗渠化された「音無川」の流路に沿って歩いていきます。
しばらく歩くと左手に「善性寺」(ぜんしょうじ)があります。
善性寺の前には橋の欄干がありますが、これも「音無川」の痕跡の一つです。
善性寺は第六代将軍・徳川家宣の生母長昌院が葬られて以来、徳川家ゆかりの寺になりました。
この橋は将軍がたびたび渡ったことから「将軍橋」と呼ばれています。
下の2つの写真は、後で訪れる「御隠殿跡」にある江戸時代の絵の拡大(左の写真)を現在の位置(右の写真)と比較したものですが、
江戸時代と現在の位置関係が全く変わっていないことが分かります(江戸時代には音無川が流れていたことも分かります)。
この善性寺は上野戦争の際、彰義隊の屯所にもなりました。
また、石橋湛山の墓、
69連勝の偉業を成し遂げた名横綱・双葉山の墓があります。
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次回は、落語家の初代・林家三平の記念館である「ねぎし三平堂」や正岡子規の「子規庵」を訪れ、住宅街と風俗街が混在する鶯谷近くまで歩いていきます。
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