「周恩来の食べた肉団子」と「プチ神田神保町散策」:漢陽楼
- 2019/05/16
- 17:26
明治・大正時代、日本に留学(孫文は亡命)していた周恩来、孫文が足を運んだという中華料理店「漢陽楼」(かんようろう)をご紹介しました(下の写真)。
この「漢陽楼」で周恩来が日本留学中によく食べたという「肉団子の澄ましスープ蒸し」をいただきましたので、今回はそのご紹介です。
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なお、先日の毎日放送「サタデープラス」で漢陽楼など神田界隈のレストランが紹介されましたが、その放送中、
「孫文・魯迅が暮らしたチャイナタウン神田神保町を探索(1)」で掲載した本ブログの写真が使われていました(左下にはめ込めれた小さな写真です)。
(出典:毎日放送「サタデープラス」)
食事後は「プチ神田神保町」散策もしてみます。
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(漢陽楼)
明治44年(1911年)創業の「漢陽楼」(かんようろう)のある通りです(明治44年(1911年)創業。千代田区神田小川町3-14-2。JR御茶ノ水駅 御茶ノ水橋口 徒歩5分/地下鉄神保町駅 A5出口 徒歩3分)。
創業年の明治44年(1911年)は当時の清で勃発した辛亥革命が起きた年ですので時代を感じます。
この辛亥革命で清は滅亡し、孫文が中華民国大総統に選ばれました。
当時の日本には、清国からの留学生もいましたし、孫文のように清国打倒を考えている中国人もいました。異なる考えを持つ中国人がチャイナタウンにいて、様々な葛藤やドラマがあっただろうことは想像に難くありません。
この話はこのぐらいにして、漢陽楼に戻ります。
漢陽楼の室内の様子です。
逆さになった「福」の字が壁に貼られていますが、
これは中国語で「倒福(福を逆さまにする)」と「到福(福が来る)」の発音が同じことから、「福」の字を逆さまにする中国の伝統・風習によるものです。横浜中華街などを歩いていると、逆さになった「福」の字を時々見かけます。
★★★★★★
室内には周恩来や孫文の写真や資料が掲げられています。
創業当時の写真もありました。
テーブルには本日のメニューと、
「周恩来を力づけた伝統料理」というキャッチコピーが書かれた、「獅子頭」のメニューが特別に置かれていました。私はもちろん「獅子頭」を注文しました。
胃腸が弱かった孫文が愛したお粥もあるのですが、調べたところこれは味付けがなくあまり美味しくないとのことですので、周恩来の「獅子頭」にしました。
待つこと20分、出てきた周恩来の「獅子頭」です。
お店の方によれば、前日に揚げて当日に蒸すので20分はかかるとのことです。
こんな大きな肉団子は初めてでした。大きいだけでなくとても美味しく、周恩来が元気づけられた気持ちがよく分かります。
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(プチ神田神保町散策①:明治大学アカデミーコモン)
さて、「獅子頭」をいただいて元気が出たところで、「プチ神田神保町散策」をしてみます。
まず、明大通りにある「明治大学アカデミーコモン」に行ってみます。
この地下1階には「博物館・大学史展示室」があります(無料。土・日も開館)。
古代から近代にかけての充実した展示品を見ることができます。
特に、この博物館でしか見られないものとして「刑事部門」に展示されている、江戸時代や諸外国の拷問具・処刑具があります。
明治大学の母体は、明治14年(1881年)設立の「明治法律学校」でした。このような建学の理念から、「権利自由」に基づき様々な掲示関係資料を有し、人権の尊重に一層の理解を深めるために展示を行っているとのことです。
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(プチ神田神保町散策②:三井住友海上駿河台ビル 屋上庭園)
「明治大学アカデミーコモン」からほど近いところに、「三井住友海上駿河台ビル 屋上庭園」があります(千代田区神田駿河台3丁目)。
屋上庭園に行くための専用エレベーターで行くことができます。
平日しか開園していませんが、
ビルの屋上とは思えない緑や花を楽しむことができます。
「ニュートンのリンゴ」(ニュートンの生家の木からつくられたクローンの木)もあります。
また、野鳥が皇居と上野の不忍池の間を往来する際の中継地点の役割も果たしているそうです。
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