「元号」と「眞子さまと小室圭氏」と「ローマの休日」
- 2019/03/27
- 22:26
今回は「日々思うこと」カテゴリの記事になります。
(日本人は元号が好き)
「平成通りを歩く」シリーズは、間もなく終わろうとする「平成」を念頭に書いた記事でした。
それにしても、日本人は元号が好きだと思います。
昨年から「平成最後の・・・」「平成の出来事・・」といったタイトルが大流行ですし、SE上の問題から新元号の発表時期について大議論になったりもしました。
単なる合理性・利便性から考えれば西暦に統一したほうが良いに決まっていますが、西暦に統一しようとする動きは、(合理性・利便性を追求する企業では西暦を用いるようになってきてはいますが)国民の間から生じてはいません。
このようなことから、「天皇制を前提とする国家」を是とする日本国民の国家観を垣間見ることができます。
私も本ブログでは(例外はありますが)できる限り元号を主体にして西暦は括弧書きで書くようにしています。
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(眞子さまと小室圭氏の記者会見:出会いは「2012年・・・」の衝撃)
このような中、驚いたのが平成29年(2017年)9月3日に行われた、眞子さまと小室圭氏の記者会見でのご発言です。
昨年(平成30年(2018年))7月29日付け朝日新聞の記事を引用します。
昨年9月、秋篠宮家の長女・眞子さま(26)と小室圭さん(26)が婚約内定の記者会見に臨んだ。2人の出会いについて問われると、眞子さまは「初めてきちんとお話をしましたのは2012年……」。続いた小室さんも西暦で答えた。
天皇陛下は記者会見で、基本的に元号のみか元号と西暦の両方を用いる。皇族の会見で元号が使われなかったことに、保守派の一部には衝撃が走った。
皇室関連の重大な記者会見で元号を用いず、西暦で発表するとは・・・私も衝撃を受けました。
これに対する批判を考慮してか、小室圭氏が本年(平成31年(2019年))1月22日に発表した文書では、元号のみが使用されています。
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(ノブレス・オブリージュの視点:国民が感じる違和感)
「ノブレス・オブリージュ」(nobless oblige)はフランス語で、直訳すれば「高貴は強制する」という意味です。
Wikipediaでは以下のように書かれています。
ノブレス・オブリージュ(仏: noblesse oblige フランス語: [nɔblɛs ɔbliʒ])とは、直訳すると「高貴さは(義務を)強制する」を意味し、一般的に財産、権力、社会的地位の保持には責任が伴うことを指す。
「社会の上に立つ者」は私的な問題よりも大義を優先し、より高度な倫理観・責任感・義務感を持ち、それを実行するからこそ国民は「社会の上に立つ者」を尊敬し、「社会の上に立つ者」として扱う・・・私はそう解釈しています。
眞子さまと小室圭氏のご婚約について、国民が違和感を持つのはまさにこの点で、小室圭氏の母親の借金についての法律的観点からの議論は本質的な議論ではありませんし、
仮にこの借金問題が法律的には解決しても、「社会の上に立つ者」としての国家観・倫理観・義務感がにじみ出てくるようなことがない限り国民の違和感は残るだろうと思います。
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(ローマの休日)
昭和28年(1953年)制作の映画「ローマの休日」は、今でも感動を与えるクラシック映画です。
(出典:「季刊映画宝庫第10号」(責任編集:筈見有弘))
時代を超えて感動を与えるのはそこに普遍的な真理があるからだと思います。
「ローマの休日」にはいろいろな解釈があると思いますが(単に「ローマ観光」の映画だと言う人もいますが・・・)、
私は、「私事」よりも「大義」を重んじる「ノブレス・オブリージュ」の決意、その決意に基づく心の成長が感動を与えていると解釈しています。
オードリー・ヘップバーン演じる王女が、グレゴリー・ペック演じる新聞記者との恋愛を捨てて大義に生きようと決意し、大義に生きようとする王女を支えるために潔く身を引く新聞記者の決意、その新聞記者を助ける同僚の友情が感動を与えます。
さらに言えば、それまで王女を子供扱いしていた部下たちは、王女の決意を感じ王女の命令に素直に従うようになります。
より高次のものを得るためには、何か大事なものを断念しなければならない時があるという「真理」がここにはあります。
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私は眞子さまと小室圭氏のお二人が、この映画のストーリーのようになればいいと言っているわけではありません。
お二人が国民の祝福を受けてご結婚されることが最も望ましいと思います。
しかし、繰り返しになりますが、国民が納得するような国家観・倫理観・義務感がにじみ出てくるようでなければ国民の祝福は得られないと思います。
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