逆張り投資とは?:「狭義の逆張り投資」と「広義の逆張り投資」
- 2019/02/04
- 14:26
今回は、大日本印刷(7912)などの銘柄を例にとって、「逆張り投資」について考えてみたいと思います。
(逆張り投資とは?)
「損切りしない株式投資(7)(最終回):逆張り投資・ナンピン・含み損への対処」で書いたように、私の投資ルールは完全な逆張り投資を基本にしています。
その逆張り投資を行う際の基準にしているのが、株価の長期チャートで、過去1~3年のチャートを見ながら底値近くで購入するやり方です。
私はファンダメンタル分析が得意ではないので、ファンダメンタル分析は最低限にして、主に株価の長期チャートを基準に売買を行っています(これについては、「損切りしない株式投資(3):最低限のファンダメンタル分析」、「損切りしない株式投資(6):チャート分析」を参照してください)。
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(広義の逆張り投資)
通常、逆張り投資といえば、上述したように株価を見ながら、できるだけ底値で購入するような投資を指すと思います。
しかし、「地味で多くの投資家から関心を持たれない企業」や「時代の流れに乗れないような企業」であるが、財務が健全で堅実な経営を行っている企業を見つけ出して投資することも「広義の逆張り投資」と言っていいかと思います(もちろん、チャート分析も併用します)。
また、「テクノメディカ(6678)と日産自動車(7201):株価急落の比較/株主優待と株価の動向」で書いたように、「企業幹部の不祥事や事故を起こした企業」も逆張り投資の対象になります。
これらの企業について、それぞれ例を挙げながら見ていきたいと思います。
(「地味で多くの投資家から関心を持たれない企業」の例)
「地味で多くの投資家から関心を持たれない企業」の例としては、
「天馬(7958):株価の動向と株主優待」でご紹介した、Fitsブランドの収納器具を生産・販売している天馬(7958)や、
「新田ゼラチン(4977):株価の同事株主優待」でご紹介した、ゼラチンで日本一、世界で第四位の新田ゼラチン(4977)があるかと思います。
このような地味な企業は株価の大きな高騰はあまり期待できませんが、 何かのきっかけで注目されると高騰する場合もありますので、配当と株主優待をもらいながら楽しくのんびり保有するという気持ちで私は投資しています。
(「時代の流れに乗れないような企業」の例)
「時代の流れに乗れないような企業」の例としては、大日本印刷(7912)があります。
出版物のデジタル化や出版不況によって、大日本印刷(7912)などの印刷業は時代の流れに取り残され、ジリ貧企業と思われがちです。
確かにこのような厳しい状況に追い込まれていますが、
大日本印刷(7912)は、写真プリントに使用されるインクリボン、植物工場向けの薄くて軽い発光ダイオード(LED)シートの開発や東南アジアなどの海外事業への展開など、時代のニーズに合わせた多角経営を進めています。
「時代の流れに乗れないような企業」のもう一つの例としては、
「日本製紙(3863):株価の動向と株主優待」でご紹介した、製紙国内第2位の日本製紙(3863)があります。
印刷紙や新聞用紙の需要が減る中、日本製紙(3863)は紙パックなどの生活関連事業や炭素繊維に次ぐ次世代素材の「ナノセルロース」の開発、バイオマス発電による売電など、時代のニーズにあわせた多角化を進めています。
一見すると、時代の流れに乗れないような企業でも、地道に頑張っている会社を探すのも「逆張り投資」だと思います。
(長期チャート分析の併用)
逆張り投資家の私としては、「時代の流れに乗れないような企業」や、「地味で多くの投資家から関心を持たれない企業」であるが、財務が健全で堅実な経営を行っている企業を見つけ出し、長期のチャート分析を併用しながら投資を今後も行っていきたいと考えています。
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(「企業幹部の不祥事や事故を起こした企業」の例)
「企業幹部の不祥事や事故を起こした企業」の例としては、テクノメディカ(6678)があります。
企業の業績は問題ないが、社長などの幹部社員の不祥事や事故で株価が下落しているときは買い時であることが多いです。
ただし、テクノメディカ(6678)のような単純な不祥事と異なり、カルロス・ゴーン前会長の逮捕後の日産自動車(7201)の株価急落時のような複雑な事例は話が別です。
日産の悪材料については、個人投資家では入手できないような追加的な裏情報がいつ出てくるか分かりませんし、短期筋の投機的な株売買が盛んになるため、このような銘柄への投資はギャンブル的な要素が強くなります。
したがって、情報入手で圧倒的に不利な立場にある個人投資家としては、しばらく様子を見ながら慎重に判断したほうがいいと思います。
日産自動車(7201)については、私の場合はとりあえず100株買って、買い増しの機会を探っているところです。
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(大日本印刷(7912)の株主優待)
ご参考までに、上で例として挙げた、大日本印刷(7912)からは下のような卓上カレンダーをいただきました。
なお、この他に私がいただいたカレンダーとしては、
JT(2914)のカレンダー、
コニカミノルタ(4902)のカレンダーがあります。
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