芸能人・文士の家を探訪しながら成城学園散策(最終回):横溝正史/北原白秋/水の江瀧子(ターキー)/東宝映画撮影所
- 2019/01/23
- 14:38
国分寺崖線上にある中村雅俊・五十嵐淳子夫妻の自宅を探訪したり、
神明の森特別保護区や旧山田家住宅などを訪れました。
今回は、「成城学園散策」シリーズの最終回として、横溝正史、北原白秋、水の江瀧子(ターキー)などの自宅を探訪したり、
仙川まで行って東宝映画撮影所などを見学したいと思います。
(※)新たな情報を加え、さらに詳しい「成城散策・新シリーズ」を掲載したので、こちらもご覧ください。
(※)他の芸能人・著名人関係の記事については、「芸能人・著名人関連のカテゴリ」がありますので、ご関心のある方はこちらを御覧ください。
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(より詳しい成城散策・新シリーズ)【追記】
新たな情報を加味したより詳しい「芸能人・著名人の自宅を探訪しながら成城散策・新シリーズ」(番外編を含め12回にわたり掲載)を掲載したのでこちらの新シリーズもご覧ください。
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(病院坂)
中村雅俊・五十嵐淳子夫妻の自宅をさらに進んでいくと、「三丁目緑地」の脇に、
「病院坂」があります。
このあたりに明治から大正にかけて病院があったことから「病院坂」と呼ばれています。
横溝正史の自宅は後でご紹介しますが、この病院坂から徒歩で10分ぐらいのところにあります。
横溝正史は、金田一耕助主人公の、映画にもなった推理小説「病院坂の首縊りの家」の冒頭に書かれている「序詞」で、
「げんに私(筆者注:横溝正史)がいま住んでいる成城の町にもおなじ名の坂がある」
と書いています。
しかし、「病院坂の首縊りの家」の舞台になった坂は、(少しややこしいのですが)成城学園にあるこの「病院坂」ではなく、
「私(筆者注:横溝正史)がこれからお話しようとしている問題の坂は魚籃坂(筆者注:ぎょらんざか。港区高輪にある坂)の近くにあり」
と書いているように、港区高輪にある通称ピーコック坂(下の写真)です(スーパーマーケットのピーコックがあるため、ピーコック坂と呼ばれている)。
このように、金田一耕助が扱ったこの事件は港区高輪を舞台にしていますが(ちなみに、この事件は金田一耕助が扱った最後の案件で、事件解決後、金田一耕助は米国に渡って消息を絶つという設定になっています)、
この界隈は、天皇陛下ご退位後の仮住まいとなる旧高松宮邸(下の写真)のある地域でもあります。
この近辺の様子については「港区の尾根道を歩く(2)」で書きましたので、ご関心のある方はこちらの記事をお読みください。
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(横溝正史の自宅)(仲谷昇の自宅)
ここから、仙川方面にある東宝映画撮影所に向かいます。
途中に横溝正史の自宅があります。
上でご紹介したように、横溝正史は、小説「病院坂の首縊りの家」の冒頭で、
「げんに私がいま住んでいる成城の町にもおなじ名の坂がある」
「いま私の住んでいる成城という町は、昔砧村とよばれていたそうな」
と自ら成城学園に住んでいることを書いています。
また、この横溝正史の自宅そばには、岸田今日子と結婚(後に離婚)した俳優の仲谷昇(なかや のぼる)の自宅もあります。
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(北原白秋の自宅)(野上弥生子の自宅)
【追記(令和2年(2020年)5月14日)】
野上弥生子のご子孫の方から、野上弥生子及び北原白秋について以下のご指摘をいただきました。大変貴重な情報ですので、ご本人のご了解を得て、ここに掲載いたします。下記情報を念頭に置いて本文をお読みください。
・北原白秋の家とある写真は無関係の住宅で、こちらではありません。道を挟んだ細い坂の角のお宅に白秋の家の記念碑があります。
・また、曾祖母・弥生子の自宅は大分県臼杵市に移築されたのですが、元の場所は桜並木側の角になります。写真の場所は弥生子の三男・素一邸の跡地になります。
成城の町内は一部の美術館、史跡を除き、一般の住宅街ですので、表だった観光アピールはしておりません。
ゆえに記念碑などが分かりづらいところもあると存じますが、ご配慮のうえ、静かな散策を楽しんで頂ければ幸いです。
また、「病院坂は母校の裏手に位置しているのですが、学生時代はちょっとした胆試しスポットでした(笑)」という地元に住んでいらっしゃった方にしか分からないお話も伺いました
なお、住宅街を散策する際は、住民の方々に配慮しながら静かに散策するとのご指摘はそのとおりで、特に東京散歩をする際は心しなければならないことだと思います。
☆☆☆(追記及び補足説明終わり)☆☆☆
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さらに進むと、北原白秋の自宅だった家があります。
北原白秋は新宿区神楽坂や大田区馬込などに住んでいた他、世田谷区内でも何回か転居していますが、この家は世田谷区内最後の家になります
この家の持ち主が帰国することになったため、杉並区阿佐ヶ谷に転居しました。
北原白秋の自宅の前は小説家・野上弥生子の自宅(下の写真)があった場所です。
なお、北原白秋の伝記映画「この道」が現在上映されていますので(下の写真)、見てきましたが、
この映画を見て、北原白秋は女性にだらしなく、姦通罪で逮捕されるというような人物だったことを初めて知りました。
「この道」、「ペチカ」、「からたちの花」などの美しい詩を作った人物とのイメージとは全く異なっていて、そのコントラストに驚きましたが、実際の人物像は自由奔放でだらしないが、純粋無垢で人に愛される人物だったのですね。
(水の江瀧子(ターキー)の自宅)
東宝映画撮影所に行くため坂を下っていくと、水の江瀧子(ターキー)の自宅だった家があります。
水の江瀧子は石原裕次郎など多くの俳優を発掘したことでも知られていますが、「芸能人・文士の家を探訪しながら成城学園散策(2)」でご紹介した石原裕次郎は若い頃、この水の江瀧子の家によく来ていたそうです。
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(東宝映画撮影所)
坂を下ると東宝映画撮影所(東宝スタジオ)があります。
ゴジラの像や壁一面に描かれた七人の侍・ゴジラの壁画があります。
以前は、東宝スタジオの見学ができたのですが、今は厳しくなって見学はできなくなりました。
東宝スタジオのそばには仙川が流れていますが、かつてこのあたりは一面の野原で、映画「七人の侍」のロケ地の一つはこの東宝スタジオ脇の野原だったそうです。
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(おおくら大仏)
この仙川のそばには、日蓮宗妙法寺の境内裏に「おおくら大仏」があり、回転するハイテク大仏としても知られています。
なお、東京にある大仏といえば、「東京大仏を見に行く(2)」で、奈良・鎌倉の大仏に次ぐ日本三大仏の一つと言われている「東京大仏」(下の写真)を見に行きましたのでご関心のある方はこちらの記事をお読みください。
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これで、4回にわたった「成城学園散策」シリーズを終了します。
(※)新たな情報を加え、さらに詳しい「成城散策・新シリーズ」を掲載したので、こちらもご覧ください。
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